一人で迷わせない。サチアレが“戦略と連携”で成婚まで伴走する理由

婚活の迷いを、一人で抱え込ませない。結婚相談所サチアレでは、理想の結婚生活から逆算して活動の軸をつくる「戦略」と、会員や相手側の仲人との「連携」を重視しています。田之畑真理子さんに、デートごとの振り返りや仲人同士の情報共有を通じて、納得できる成婚まで伴走する支援について伺いました。

〈聞き手=笠原 佳介〉

今回話を聞いた人

田之畑真理子
田之畑 真理子
Mariko Tanohata

結婚相談所 sachiare(サチアレ) / 代表カウンセラー

結婚相談所sachiare(サチアレ)の代表カウンセラー。パーソナルカラープランナーの資格を持つ。「戦略」と「連携」を重視し、会員一人ひとりの性格や状況を踏まえながら、活動の分析や軌道修正、次の一手まで具体的に支援している。

婚活では、何度も迷いが生まれる。

どのような相手を選べばいいのか。次のデートでは何を確かめればいいのか。このまま真剣交際へ進んでいいのか。

そうした迷いに対して、「もう一度会ってみましょう」「自分の気持ちを大切にしましょう」と声をかけるだけでは、次に取るべき行動が見えてこないこともある。

結婚相談所サチアレが重視しているのは、理想の結婚生活から逆算して活動の軸をつくる「戦略」と、会員や相手側の仲人と情報を共有する「連携」だ。

ただし、決められた攻略法に会員を当てはめるわけではない。一人ひとりの性格や経験、交際相手との距離感を把握し、その時々に必要な次の一手を考えていく。

今回はサチアレの田之畑さんに、同相談所が大切にしている「戦略」と「連携」による支援について伺った。

相談を待つだけでは、婚活の迷いは解消できない

笠原

サチアレの支援について、「戦略」という言葉をよく使われていますよね。具体的には、どのような支援を指しているのでしょうか。

田之畑さん

結婚相談所の支援には、何かあったときに電話やLINEで相談に乗る都度相談型のサポートもあります。サチアレでも、もちろん都度相談には対応しています。

ただ、それとは別に、活動を始める段階から「どのように婚活を進めるか」という戦略を立てています

婚活では、相手から選んでもらうことが大切だと思われがちです。でも、それと同じくらい、自分が相手を見極めることも大切です。私は、その見極めの精度が高い人ほど、納得できる結婚につながりやすいと考えています。

笠原

「どんな人が自分に合うのか分からない」という方も多そうです。

田之畑さん

多いですね。自分の判断基準がないまま活動すると、お会いするたびに「この人でいいのかな」と迷ってしまいます。

そのため、最初に婚活の軸をつくり、実際に活動して、振り返りながら軌道修正していく。その流れを大切にしています。

計画どおりに進めること自体が目的ではありません。迷ったときに立ち戻れる基準を持っておくことが大切だと思っています。

田之畑さんと会員さん

「どんな人がいいか」より、「どんな結婚生活を送りたいか」

笠原

婚活の軸は、どのように見つけていくのでしょうか。

田之畑さん

入会後の最初の面談では、これまでの人生経験や、どのようなことに喜びを感じるのか、どのようなことで傷つくのか、人生の転機や家庭環境などを詳しく伺います。

できるだけ飾らずに話していただいて、その方がこれまでどのように生きてきたのかを知ることから始めます。

そのうえで、どのような結婚生活を望んでいるのかを一緒に考えていきます。

笠原

最初から理想の結婚生活を言葉にできる方ばかりではないですよね。

田之畑さん

「自分でもよく分かっていません」という方もいます。そういう場合は、これまでの家庭環境や経験を振り返りながら、「こういう家庭への憧れがあるのではないか」「こういう関係は避けたいのではないか」と整理していきます。

「どんな相手がいいですか」と聞くと、年収や年齢、外見などの条件が出てきやすいんです。過去に付き合った人をもとに、好きなタイプを答える方もいます。

でも、それだけを軸にすると、結婚相手というより恋愛相手を探すことになってしまう場合があります。

結婚相談所で探しているのは、一緒に生活していく相手です。だから、まず理想の結婚生活を考え、その生活にはどのような相手が合うのかを逆算した方が、納得感のある選択ができると思っています。

笠原

希望条件が、理想の結婚生活と結びついていないケースもありそうです。

田之畑さん

ありますね。

たとえば、年収の高い男性を希望している女性がいたとします。ただ、年収が高い方の中には、仕事が忙しく、残業や出張、転勤が多い働き方をしている人もいます。

一方、その女性が望んでいるのは、家族で食卓を囲み、自分も仕事を続けながら、家事や育児を夫婦で分担する生活かもしれません。

そうだとすれば、年収だけを見るのではなく、働き方や生活リズム、家事や育児に対する考え方も重要になります。

条件が悪いという話ではありません。その条件の先に、本当に自分が望む生活があるのかを考える必要があるということです。

笠原

理想の生活が見えれば、お見合いで確認することも変わりそうですね。

田之畑さん

そうですね。

会話の多い家庭を望んでいるなら、まずは会話のフィット感を見る。共働きを続けたいなら、仕事や家事に対する考え方を確認する。

自分の軸があれば、お見合いで「これだけは聞いておこう」という質問も考えられます。

可もなく不可もなく、もう一度会うべきか迷ったときも、軸となる部分が合っているなら、次のデートでもう少し確かめてみようと判断できます。

反対に、軸がなければ、大切なご縁を雰囲気だけで断ってしまったり、自分に合わないご縁に長く時間をかけたりすることがあります。

「何となく会う」をなくす。デートごとに次の一手を決める

笠原

仮交際に進んだ後も、戦略を立てていくのでしょうか。

田之畑さん

仮交際は、本当に毎日がつまずきポイントだと思っています。

何となくデートを重ねていると、10回会っているのに関係が進んでいない、ということもあります。そこでサチアレでは、一つひとつのデートに目的を持ってもらいます。

一回目のデートは、お見合いの延長として見ることが多いですね。お見合いでは会話が合うと思っても、実際のデートでは印象が違うこともあります。

デート後の振り返りを確認し、お互いの好意や距離感を見たうえで、二回目は価値観について聞いてみるなど、次に確かめることを決めていきます。

笠原

各デートで設定する目的は、会員さんによって変わりそうですね。

田之畑さん

もちろん、会員さんによって提案する内容も変わります。

恋愛経験が豊富な男性であれば、デート自体は上手に進められるかもしれません。ただ、相手を楽しませることに集中して、自分が結婚を真剣に考えていることや、相手への気持ちを言葉にできていない場合があります。

そういう方には、自分から結婚観について話したり、気持ちを言葉と行動で示したりするように伝えます。

恋愛経験が少ない方には、会話の進め方や距離の縮め方など、より具体的にお話しすることもあります。

男性か女性かという違いだけではなく、その方の性格や経験に合わせて考えます。

笠原

デート内容について提案することもあるのでしょうか。

田之畑さん

食事をしながら対面で話しているだけでは、分からないこともあります。

何度か会っているなら、次は半日ほど一緒に出かけてみて、自分が自然体で過ごせるか、居心地のよさがあるかを確認してもらうこともあります。

関係が進んできたら、「次は敬語をやめてみませんか」と提案してもらうこともあります。惰性で会い続けるのではなく、二人の関係を一歩ずつ進めていくためです。

笠原

三回目のデートは、やっぱり一つの区切りになりますか。

田之畑さん

三回目のデートが終わったら、一度しっかりお話しするようにしています。

すぐに真剣交際へ進まなければいけないわけではありません。ただ、その相手との将来を想像できる段階にいるのか、一緒にいる心地よさがあるのか、お互いの距離感や温度感はどうなのかを確認します。

回数だけで機械的に判断するわけではありませんが、現在地が分からないまま交際を長引かせないために、区切りを設けています。

デート報告を送りっぱなしにしない。曖昧な違和感を言葉にする

笠原

デート後の振り返りでは、どのような点を確認していますか。

田之畑さん

会員さんの言葉を、そのまま受け取るだけではなく、具体的に聞いていきます。

以前、デート報告の「相手の気になったところ」に、「少し繊細な方なのかもしれない」と書かれていたことがありました。

マイナスの意味で書かれていることは分かりますが、「繊細」という言葉だけでは、何を見てそう感じたのか分かりません。それが二人の関係に、どのような影響を与えそうなのかも判断できません。

そこで、どの場面でそう感じたのか、今後どのようなことが起きると気持ちが下がりそうなのかを詳しく聞きます。

笠原

深掘りした結果、それほど大きな問題ではないと分かることもありますか。

田之畑さん

あります。

会員さんにとっては「どうしよう」と思うほど大きな問題でも、少し確認すれば解消できる場合があります。その場合は、次のデートでも同じことがあるか様子を見てみようとお伝えします。

会員さんが気にしていることと、私から見て重要だと感じることが違う場合もあります。だからこそ、言葉を分解して考える必要があります。

笠原

相手側から、こちらの会員さんについて気になる点が共有される場合もありますよね。

田之畑さん

あります。ただ、「相手がこう言っていました」と、そのまま伝えるとは限りません。場合によっては会員さんを傷つけてしまうからです。

なので、一般的なアドバイスとしてお伝えしたり、会話のなかで本人から該当する言動を引き出して「今の伝え方は、相手に少し違う印象を与えるかもしれないね」と伝えることもあります。

嘘をついたり、改善点を黙っていたりするわけではありません。二人の関係を壊さない形に言葉を変えて伝えることが大切だと思っています。

私たちの目標は、会員さんへ指摘することではなく、二人の関係がうまくいくことですから。

仲人一人では、ご縁を前に進められない

笠原

「連携」には、どのような意味が込められていますか。

田之畑さん

一つは、会員さんとカウンセラーの連携です。

デートにカウンセラーが同席することはできません。今の二人がどのような気持ちで会っていて、どのくらいの距離感なのかを知るには、会員さんからの振り返りが必要です。

実際に、本人が「こんなことまで話していいのかな」と思うことほど、交際を考えるうえで重要な場合もあります。

そういった話を聞くためにも、会員さんとカウンセラーの連携は大切です。

もう一つは、相手側のカウンセラーとの連携です。

私一人では、相手の気持ちまですべて把握することはできません。相手のことを最もよく知っている担当者と情報を共有し、「どうすれば二人の関係が進みそうか」を一緒に考える必要があります。

笠原

仲人同士の連携によって進んだ、印象的な交際はありますか。

田之畑さん

ある男性会員さんが、交際中の女性と真剣交際に進みたいと希望されていたことがありました。

ただ、女性側にはほかにも交際中の方がいて、どの方と進むべきか迷っていらっしゃったんです。

こういうときは、働きかけのバランスが難しいんです。積極的にアプローチしすぎると、相手にとって負担になってしまうことがあります。一方で、何もせずにいると、男性会員さんの気持ちが十分に伝わらない可能性もあります。

そこで、相手側のカウンセラーに女性がどのような心境なのか、何を大切にして相手を選ぼうとしているのか、性格や価値観も含めて伺いました。

その内容も踏まえながら男性会員さんと相談して、相手に負担をかけすぎないよう意識しながら、きちんと気持ちが伝わるような行動につなげていきました。

笠原

相手の気持ちや性格も踏まえて、どのようにアプローチするかを一緒に考えていったのですね。

田之畑さん

そうですね。

その後、ある程度二人の関係性が築けたタイミングで、最終的には本人同士で気持ちをしっかり話す時間をつくりました。

そこで女性が、迷っていた理由や不安に感じていたことを男性へ直接伝えることができました。男性も一つひとつ自分の考えを伝え、女性が感じていた不安を解消していったんです。

その結果、女性にも安心していただくことができ、最終的には男性会員さんと一緒に進んでいくことを選ばれました。

笠原

仲人同士で情報を共有するだけではなく、最後は本人同士で向き合える状態までつないでいくのですね。

田之畑さん

交際では、二人の温度感がまったく同じということは、なかなかありません。

気持ちの差を放置すると、一方が待ち疲れてしまったり、相手の行動を違う意味に受け取ってしまったりすることもあります。

本人同士が話すことはもちろん大切ですが、その前に仲人同士で状況を共有し、二人が向き合いやすい状態をつくることも必要だと思っています。

サチアレの内部でも、担当者が一人の考えだけで判断しないように、会員さんの状況について相談しています。

担当は決まっていますが、別の視点から確認し、自分の意見に固執しないための連携です。

交際終了を決める前に、二人で本音を話せているか

笠原

真剣交際へ進んだ後は、どういったことが大切になってきますか。

田之畑さん

真剣交際では、本人同士で本音を話し、問題を解決できるかが重要になります。

以前、男性会員さんから「今の相手とは交際を終了したい」と電話があったことがあります。

理由を聞くと、デートに遅刻した際、女性が強い不満を見せたことで、男性は「このまま一緒にやっていけるのだろうか」と不安を感じたそうです。

ただ、男性は女性がなぜそこまで怒ったのかを聞いていませんでした。自分が相手の態度を嫌だと感じたことも伝えず、その場では女性の機嫌を直すことに気を使っていたんです。

笠原

その状態で、交際を終了しようとしていたのですね。

田之畑さん

交際終了を選択肢に置いてもいいけれど、その前に一度、本音で話す時間をつくった方がいいと伝えました。

女性にも言い分があるでしょうし、男性にも伝えたいことがあります。話してみても違うと感じるなら、そこで交際を終えてもいい。

でも、単なる認識のずれや、改善できる問題かもしれません。

実際に二人で話したところ、女性も謝ってくれて、改善できることだと分かりました。その後も交際は続き、最終的には成婚されました。

「放っておかれた」と感じさせないために

笠原

会員の現在地を把握するために、普段どのようなことを意識していますか。

田之畑さん

自分から積極的に報告してくださる方もいれば、こちらから声をかけなければ、振り返りを送らない方もいます。

サチアレでは少人数で会員さんを担当しています。朝になったら、一人ひとりの顔と、今どのステップにいるのかを思い浮かべるようにしています。

「この間のデートから報告が届いていないな」「交際はどうなっているのかな」と感じたら、こちらから連絡します。仕事が忙しい場合もありますから、必要に応じて電話面談をご提案します。

笠原

会員からの連絡を待つだけではないのですね。

田之畑さん

入会したのに放っておかれた、と思われることが一番嫌なんです。

入会前に「寄り添ってサポートします」と伝えたのであれば、入会後も同じ印象を持っていただきたい。

言葉だけではなく、実際の支援でも期待を裏切らないように、一人ひとりの状況を気にかけています。

笠原

田之畑さんから相手を提案し、活動が進んだ例もありますか。

田之畑さん

20代の女性会員さんで、とても真面目に、淡々と活動を続けていた方がいました。

ただ、人気の高い男性への申し込みが多く、お見合いがなかなか成立しませんでした。活動が動かない状態が続くと、モチベーションも下がってしまいます。

そこで、本人の希望条件も踏まえながら、別の視点から「この方は合うのではないか」と男性をご紹介しました。

その男性はとても誠実な方でした。女性会員さんも誠実で、淡々と活動を続けられる方だったので、二人のリズムが合うのではないかと考えたんです。

実際、お見合いから順調に進み、数回のデートで真剣交際に入り、交際開始から3〜4か月ほどで成婚されました。現在は入籍され、結婚式を楽しみにされています。

自分一人で検索していると、どうしても似た基準で相手を選び続けてしまいます。仲人から別の視点を加えることで、本人だけでは見つけられなかったご縁につながることもあります。

一人で迷わせない。でも、最後に決めるのは本人

婚活には、誰にでも当てはまる一つの正解があるわけではない。

同じ出来事でも、もう少し様子を見た方がよい人もいれば、すぐに気持ちを言葉にした方がよい人もいる。仲人が裏側で調整すべき場面もあれば、本人同士が直接向き合わなければならない場面もある。

だからこそサチアレは、活動の最初に戦略を立て、デート後の振り返りから現在地を確認し、相手側の仲人と情報を共有し、ときには計画を修正する。必要であれば、本人だけでは見つけられなかった選択肢も提示する。

ただし、最後に進む道を決めるのは、あくまで会員本人だ。

一人で抱え込ませない。けれど、本人に代わって決めるわけでもない。

迷いを言葉にし、考えるための材料を増やし、納得できる次の一手へ変えていく。それが、サチアレの考える「戦略と連携」による伴走だ。

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