「もっといい人がいるかも」と迷うあなたへ。インフィニ佐竹悦子さんが語る、“良質な出会い”を結婚につなげる力

条件の良い人に出会っても、「本当にこの人でいいのか」と迷ってしまう。そんな婚活の悩みに、結婚相談所インフィニ代表・佐竹悦子さんはどう向き合っているのでしょうか。良質な出会いを幸せな結婚につなげるために必要な「結婚力」について伺いました。

〈聞き手=笠原 佳介〉

今回話を聞いた人

佐竹悦子
佐竹 悦子
Etsuko Satake

結婚相談所インフィニ / 代表婚活カウンセラー

株式会社インフィニ代表取締役。結婚相談所インフィニ・青山結婚予備校を運営。20年以上にわたり結婚のお世話に携わり、3万人以上をカウンセリングしてきた。良質な結婚相手の紹介と、結婚を決断し成婚につなげるための「結婚力」を磨く支援を大切にし、一人ひとりに寄り添った婚活サポートを行っている。

なぜこの人に聞くのか

婚活では、年収や学歴などの条件に目が向きがちです。しかし、条件の良い相手と出会うことと、その出会いを幸せな結婚につなげることは同じではありません。そこで今回は、20年以上にわたり3万人以上をカウンセリングし、「良質な結婚相手の紹介」と「結婚力を磨くこと」を大切にしてきた佐竹悦子さんに、良質な出会いを結婚へつなげるための視点を伺いました。

  

婚活をしていると、ふと立ち止まってしまう瞬間があります。

「この人は素敵だけれど、本当にこの人でいいのだろうか」
「もっと条件の良い人がいるかもしれない」
「昔付き合っていたあの人の方が、自分には合っていたのではないか」

出会いの選択肢が増えた現代だからこそ、目の前の相手を選びきることは、以前よりも難しくなっているのかもしれません。

結婚相談所インフィニ代表の佐竹悦子さんは、長年多くの婚活者と向き合う中で、「良質な出会い」を「幸せな結婚」につなげるためには、単に条件の良い相手と出会うだけでは足りないと話します。

必要なのは、相手を見極める力。
自分の魅力を相手に伝える力。
そして、結婚を決断する力。

佐竹さんは、それらをまとめて「結婚力」と呼んでいます。

今回は、インフィニ代表の佐竹悦子さんに、「もっといい人がいるかも」と迷ってしまう婚活者に必要な視点や、“良質な出会い”を幸せな結婚につなげるための考え方について伺いました。

結婚力とは、結婚を決断し、相手にも決断してもらう力

笠原

インフィニでは、「良質な出会い」と「結婚力」を大切にされていると伺っています。

まず、佐竹さんがおっしゃる「結婚力」とは、どのような力なのでしょうか。

佐竹さん

私たちが言っている結婚力というのは、結婚できる力であり、結婚を決断できる力でもあります。そして、相手に「この人と結婚したい」と決断してもらえる力でもあるんです。

たとえば女性の場合、やはり今でも「プロポーズしてほしい」と思っている方は多いですよね。そうなると、相手に「この人と結婚したい」と思ってもらわなければいけない。

もちろん、ただ愛想よくしていればいいという話ではありません。ニコニコしていること、優しさがあること、家庭を大切にする気持ちがあること。相手がどんな結婚生活を望んでいるのかを理解して、自分がその人生にどう関われるのかを伝えていくことも大切です。

結婚は、一方が「いいな」と思うだけでは進みません。お互いが「この人となら」と決断できて、初めて結婚に向かっていくものなんです。

笠原

結婚力というと、単に「選ばれる力」のように捉えられがちですが、佐竹さんのお話を伺うと、自分自身が選びきる力、決断する力も含まれているのですね。

佐竹さん

そうですね。婚活では、良い人に出会っても決められない方がいます。

「この人でいいのかな」
「もっといい人がいるんじゃないかな」
「昔付き合っていた人の方が合っていたかもしれない」

そう思っているうちに、タイミングを逃してしまうこともあるんです。

結婚はタイミングでもあります。どれだけ素敵な人でも、自分が結婚したいと思うタイミングと合わなければ、なかなか進まない。だからこそ、目の前にいる相手とどんな人生を歩めるのかを考えて、決断する力が必要なんです。

カウンセリングする佐竹さん
カウンセリングする佐竹さん

「もっといい人がいるかも」と思いやすい時代

笠原

今は、マッチングアプリや結婚相談所など、出会いの選択肢が増えています。その分、「もっといい人がいるかも」と感じやすくなっているのでしょうか。

佐竹さん

そうだと思います。今は、出会おうと思えばたくさんの人に出会えますよね。結婚相談所でも、マッチングアプリでも、条件の良い人が見える。

一度すごく条件の良い方とお付き合いした経験があると、それが基準になってしまうこともあります。「前にこういう人と付き合っていたから、次はもっと上を」と考えてしまう。

でも、条件だけを見ていると、なかなか決められなくなります。大切なのは、「その人と結婚したら、自分はどんな人生を送るのか」を考えることです。

笠原

たしかに、条件を比較し続けると、終わりがなくなってしまいますよね。

佐竹さん

そうなんです。たとえば、経済的に恵まれた家庭に入ることに憧れる方もいます。でも、そこにはその家ならではの価値観やしきたりがあるかもしれない。親御さんとの関係や、家族の距離感で悩むこともあるかもしれません。

一方で、そこまで派手ではなくても、自由に穏やかに暮らせる相手の方が、その人にとって幸せな場合もあります。

だから私は、会員さんに「あなたはどういう人生を送りたいの?」と聞きます。

年収が高い人と結婚したいという気持ちは、決して悪いことではありません。誰だって、困窮する暮らしはしたくないですよね。でも、その先にどんな生活があるのか。自分はそこで幸せでいられるのか。そこまで考えないといけないんです。

良質な出会いとは、「条件が良い人」だけではない

笠原

インフィニでは「良質な出会い」という言葉を大切にされています。佐竹さんにとって、良質な出会いとはどのような出会いなのでしょうか。

佐竹さん

簡単に言えば、条件の良い人との出会いという面はあります。結婚生活は長いですから、ある程度の条件は必要です。学歴、年収、職業、家庭環境。そうしたものは、生活に関わってきます。

でも、それだけではありません。良質な人というのは、その人にとって一番ふさわしい人だと思うんです。

どんなに条件が良くても、人柄が合わなければ幸せにはなりにくい。逆に、条件だけを見れば少し違うと感じても、話してみると価値観が合い、一緒にいて安心できる相手もいます。

笠原

「良質な人」とは、誰にとっても共通の正解があるわけではなく、その人にとってふさわしい相手ということですね。

佐竹さん

そうです。たとえば、育ってきた環境や生活感覚が似ていると、親同士の価値観も合いやすいことがあります。

どんなお店に行くのか、旅行にどれくらいお金を使うのか、子どもの教育をどう考えるのか。そういう感覚が近いと、結婚後の生活もスムーズに進みやすいんです。

昔の仲人は「お釣り合い」という言葉をよく使いました。少し古い言葉に聞こえるかもしれませんが、私は今でも大切な視点だと思っています。

ただし、お釣り合いというのは、単に学歴や家柄が同じという意味ではありません。何に価値を感じるか。どんな人生を歩みたいか。そこが釣り合っているかどうかが大切なんです。

高望みは、悪いことなのか

笠原

婚活では「高望み」という言葉もよく使われます。年収の高い人がいい、学歴の高い人がいい、社会的に成功している人がいい。そうした希望を持つことについて、佐竹さんはどう考えていますか。

佐竹さん

高望みでもいいと思うんです。

上を目指したい、自分も頑張ってきたから同じように頑張ってきた人と出会いたい。そういう向上心は、悪いことではありません。

ただし、その希望が自分の価値観に合っているかどうかは考えた方がいいですね。

たとえば、仕事で上を目指したい男性もいれば、仕事はほどほどにして趣味や家族との時間を大切にしたい男性もいます。女性も同じです。自分も成長したい、相手にも成長してほしいと思う人もいれば、穏やかな暮らしを望む人もいる。

どちらが正しいということではありません。大切なのは、その価値観が合っているかどうかです。

笠原

高望みというよりも、その人が何に価値を置いているのかを見極めることが大切なのですね。

佐竹さん

そうですね。

「高収入の人がいい」と言っても、その人が家に帰ってきたときに何を求めているのかは、人によって違います。

家に帰ったら優しく迎えてくれる人がいいという方もいます。反対に、同じように仕事の話ができる、自立した女性がいいという方もいます。

だから、「この人は何を求めているのか」を見ることが大切です。その人が求めているものを自分が持っているなら、それを見せていけばいい。持っていないなら、これから作っていくこともできます。

理想を下げるというより、自分の望む結婚に向けて、お相手との釣り合いをどう取っていくか。その視点が大事なんです。

相手の魅力を、結婚後の人生に翻訳する

笠原

なかなか決断できない方に対して、佐竹さんはどのように背中を押しているのでしょうか。

佐竹さん

私たちは、相手の魅力を一緒に整理していきます。

「この人はこういう条件があるよね」
「この方と結婚したら、こういう生活ができるかもしれないよね」
「あなたが望んでいる人生には、この人が合っているんじゃない?」

そうやって伝えることがあります。

本人は「背が低い」とか「気が利かない」とか、気になるところばかり見ていることもあります。でも、考え方一つで見え方が変わることもあるんです。

気が利かないだけなら、教えてあげればいいかもしれない。女性とあまり付き合ったことがない男性なら、「こういうふうにすると女性は喜ぶんだよ」と伝えれば変わっていくかもしれない。

完璧な人を探すのではなく、その人とどう関係を育てていけるかを考えることも大切です。

笠原

相手の条件をただ評価するのではなく、その人と結婚したらどんな人生になるのかまで翻訳して伝えているのですね。

佐竹さん

そうですね。本人が気づいていないこともありますから。

「もっといい人がいるかも」と言っていても、年齢やタイミングを考えると、今目の前にいるこの方はとても良いご縁かもしれない。もちろん無理に決めさせるわけではありません。でも、見えていない魅力があるなら、それは伝えます。

そして、どうしても違うと思うなら、それも含めて一緒に考えます。

人は変わる。だから、良いところを見つけて引き上げる

笠原

佐竹さんはとても優しく寄り添いながら会員さんを引き上げている印象がありますが、一方で婚活では改善すべきことを伝えなければならない場面もあると思います。そういうときは、どのように伝えているのでしょうか。

佐竹さん

言うことは言います。でも、まずは良いところを見つけます。

「だから結婚できないのよ」と言われて傷ついたという方もいらっしゃいます。でも、結婚できないから相談に来ているわけでしょう。そこに追い打ちをかけても仕方がないですよね。

どんな人にも、必ず良いところがあります。

目が大きい。肌が綺麗。髪が綺麗。指が綺麗。笑顔が可愛い。雰囲気が柔らかい。愛嬌がある。

まずはそういうところを見つけて、自信を持ってもらうんです。

そのうえで、もっと良く見える方法があるなら提案します。眉毛の形を少し変えるだけで印象が柔らかくなることもあります。髪色や服装、メイクで雰囲気が変わることもあります。プロの力を借りることも大事です。

笠原

ありのままを否定するのではなく、その人の魅力が伝わりやすい形に整えていくということですね。

佐竹さん

そうです。

「ありのままの私でいたい」という気持ちもわかります。でも、婚活では相手にどう見えるかも大切です。少し柔らかい印象にした方が得なこともあります。

人は変わります。好きな人ができると急に可愛くなる方もいます。交際を通じて考え方が変わる方もいます。結婚を意識することで、生活や振る舞いが変わる方もいます。

だから私は、最初から否定したくないんです。良いところを見つけて、自信を持ってもらって、必要なところは一緒に整えていく。それが大切だと思っています。

相性が良い人とは、何気ない会話が楽しくなる

笠原

条件や価値観の話とあわせて、「相性」も大切だと思います。佐竹さんは、相性の良さをどのように見ていますか。

佐竹さん

相性が良い人とは、何気ないことでも楽しくなるんです。

道を歩いていて、「あの犬、可愛いね」と言っただけで笑える。ちょっとした会話が楽しい。目に入ったものを何気なく話すだけで、自然に会話が続く。

反対に、相性が悪いと、こちらはそんなつもりで言っていないのに、違う意味に受け取られてしまうことがあります。

「あの犬、可愛いね」と言っただけなのに、「私が犬に似ているってこと?」と言われてしまうような。そうなると、いつも「そういう意味じゃなくて」と説明しなければならない。疲れてしまいますよね。

条件が良くて、見た目も好みで、プロフィール上は申し分ない。
それでも、一緒にいて疲れてしまうなら、長い結婚生活では難しいかもしれません。

結婚生活は、特別なイベントだけで成り立つものではありません。毎日の会話、食事、休日の過ごし方、何気ないやりとりの積み重ねです。

だからこそ、相性はとても大切なんです。

仲人は、その人が望む結婚に寄り添う存在

笠原

佐竹さんにとって、仲人はどういう存在であるべきだと思いますか。

佐竹さん

その方の望んでいる結婚に寄り添う存在だと思います。

でも、ただ希望をそのまま聞くだけではありません。

「その道は少し違うかもしれない」
「こちらの方向に行った方が幸せになれるかもしれない」

そう感じたときは、きちんと伝えます。

ただ、それでも本人が「この道がいい」と言うのであれば、私は止めません。たとえ茨の道かもしれなくても、覚悟して進むのであれば、それはその方の人生です。

笠原

望んでいる結婚に寄り添いつつ、本当にその結婚で幸せになれるのかは一緒に考えるということですね。

佐竹さん

そうです。

これまでにも、さまざまなご縁がありました。一見すると難しそうに見える結婚でも、本人たちに覚悟があり、お互いを大切にできるなら、幸せになることはあります。

大切なのは、自分が選ぼうとしている人生を理解しているかどうかです

結婚には、良いことだけではなく、受け入れなければならないこともあります。それを分かったうえで、それでもこの人と生きていきたいと思えるなら、その気持ちは大事にしていいと思います。

理想を否定せず、幸せな結婚へ導く

笠原

今はSNSやメディアで、「高望みの婚活者」を厳しく批判するような発信も見かけます。佐竹さんは、そうした風潮をどう感じていますか。

佐竹さん

たしかに、厳しく言う方もいますよね。

いい人と結婚したいなら自分も磨くべきというのは、本当だと思います。ただ、「あなたの条件では高望みだから難しい」と一方的に切り捨てるのは違うと思うんです。

年収の高い人と結婚したい。医師や経営者と結婚したい。そう思うこと自体が悪いわけではありません。ただ、難しいことは確かです。

だからこそ、その相手が何を求めているのかをよく見る必要があります

同じ高収入の男性でも、家に帰ったら優しく迎えてくれる女性を求めている人もいます。反対に、仕事の相談ができるような、自立した女性を求めている人もいます。

相手が何を求めているのか。
自分は何を持っているのか。
足りないものがあるなら、これからどう磨いていくのか。

そこを一緒に考えていくことが大切だと思います。

笠原

高望みを否定するのではなく、相手が求めているものと、自分が持っているものの接点を見つけていく。ある意味で、戦略的にお釣り合いを取っていくようなイメージでしょうか。

佐竹さん

そうですね。

お釣り合いというのは、外から見て簡単に決められるものではありません。年収や学歴だけで決まるものでもない。価値観や相性、その人が何を求めているかによって変わります。

だからこそ、第三者である仲人が間に入って、整理していく意味があるのだと思います。

サロンの様子
カウンセリングルーム

「もっといい人」ではなく、「自分にとって良質な人」を見つける

婚活では、「もっといい人がいるかもしれない」と思うほど、目の前の相手を決めきれなくなることがあります。

けれど、佐竹さんの話を聞いていると、本当に大切なのは「もっと条件の良い人」を探し続けることではないのだと感じます。

大切なのは、自分にとって良質な人を見極めること。
その人と結婚した先に、どんな人生があるのかを考えること。
そして、そのご縁を幸せな結婚につなげるために、自分自身も変わっていくこと。

佐竹さんが語る「結婚力」とは、単に相手から選ばれるためのテクニックではありません。

自分がどんな人生を望んでいるのかを知り、相手が何を求めているのかを理解し、必要な努力をしながら、目の前のご縁を大切に育てていく力

その力があるからこそ、良質な出会いは、幸せな結婚へとつながっていきます

「もっといい人がいるかもしれない」と迷ったとき。
一度立ち止まって、こう問い直してみてもよいのかもしれません。

この人は、自分にとって本当に良質な人なのか。
この人となら、どんな人生を歩めるのか。
そして自分は、このご縁を育てるために何ができるのか。

その問いに向き合うことこそ、結婚への一歩なのかもしれません。

結婚相談所インフィニ 東京青山本店

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