結婚願望のなかった夫と、交際3ヶ月で入籍。小野里ちゃこさんが語る「結婚に向き合う婚活」

7年付き合っても分からなかったことが、3ヶ月で分かった。そう語るのは、結婚相談所「エプーズモア」を運営する婚活カウンセラー・小野里ちゃこさん。離婚、シングルマザーとしての生活、婚約解消、そして再婚。自身の経験を支援に変えてきたちゃこさんに、結婚に向き合う婚活について伺いました。

〈聞き手=笠原 佳介〉

今回話を聞いた人

小野里ちゃこ
小野里 ちゃこ
Chako Onozato

婚活エプーズモア / 代表婚活カウンセラー

現在の夫とは、交際期間3か月で入籍。「私、婚活カウンセラーなので。交際するなら相応のご覚悟で。IBJ婚活メソッド通りに進めます。」と早々にお相手(現在の夫)に通告したのは、本当の話。交際期間3か月で結婚相手を見極め、幸せな結婚生活を送れることを実証。

なぜこの人に聞くのか

小野里ちゃこさんは、自身の離婚、婚活、婚約解消、再婚の経験をもとに、婚活者の不安や迷いに向き合ってきた婚活カウンセラーです。結婚願望のなかった夫と交際3ヶ月で入籍した実体験から、「年数」ではなく「結婚に向き合う密度」の大切さを伝えています。IBJカウンセラーコンテスト2025全国TOP5に選出された初代ファイナリストです。

  

7年もお付き合いしたのに、相手のことを見極められなかったことがある。

反対に、たった3ヶ月のお付き合いでも、相手のことを見極められたことがある。

そう語るのは、群馬・栃木を拠点に結婚相談所「エプーズモア」を運営する、小野里ちゃこさん。

ちゃこさんは、離婚、シングルマザーとしての生活、婚活アプリ、婚活パーティー、結婚相談所での活動、成婚、婚約解消、そして再婚まで、さまざまな婚活と結婚のかたちを自ら経験してきた婚活カウンセラーだ。

現在のご主人とは、交際開始から3ヶ月で入籍。しかも、当初ご主人には結婚願望がなかったという。

なぜ、3ヶ月で結婚相手を見極められたのか。

その背景には、ちゃこさん自身の痛みと、婚活カウンセラーとしての確信があった。

婚活は、ただ相手を探す活動ではない。

自分がどんな結婚を望むのか。

どんな人となら、現実の生活をともにできるのか。

そして、相手とどう向き合い、自分自身をどう変えていくのか。

ちゃこさんが語るのは、そんな「結婚に向き合う婚活」だった。

7年付き合っても、相手のことを分かっていなかった

笠原

今回、どうしても最初に伺いたかったのが、現在のご主人と交際3ヶ月で結婚された背景です。

3ヶ月で結婚を決めると聞くと、かなり早いようにも感じるのですが、ちゃこさんはなぜ「3ヶ月でも十分」と思えるのでしょうか。

ちゃこさん

それには、私自身の経験が大きいです。

私はシングルマザーだった時期に、7年付き合った人がいたんです。

その人とは再婚したいと思っていました。前半の3年半はそうでもなかったんですけど、後半の3年半はほとんど毎日会っていて、親にも紹介していたし、うちの親戚にも会ったことがあったし、子どもにも会っていました。

私は「子どもが高校卒業したら結婚(再婚)しよう」と伝えていましたし、相手も「うん、わかった」と返事してくれていた。

でも、その人はまだ結婚していたんです。離婚したと嘘をつかれていました。

笠原

7年付き合っていた相手が、実は既婚者だった。

ちゃこさん

そうです。それを知った時に、本当に心が壊れました。

自分がすごく信用していて、子どものことも親のことも相談していた。いつか結婚しようと思っていた人が、実は結婚していた。

「7年付き合っていても、私は彼のことを何も分かっていなかったんだ」と思ったんです。

笠原

ちょっと衝撃的ですね…

ちゃこさん

なぜ見抜けなかったのか、ということも考えました。

私は、彼の言っていることや行動だけを信じていたことに気づいたんです。

「離婚した」と言われたら、そうなんだと思った。彼が私の前で見せている姿を、そのまま事実だと思って受け入れていた。

でも、そこには嘘があった。

だから、その時に「年数じゃない」と思ったんです。7年付き合っていても分からないことがある。何年付き合ったかではなくて、何を確認して、どう向き合うかなんだと。

インタビュー
インタビュー中のちゃこさん

事故がきっかけで再会した、現在のご主人

笠原

現在のご主人とは、どのように出会われたんですか?

ちゃこさん

夫と知り合ったきっかけは、交通事故です。

交通事故と言うと少し大げさなんですけど、私、買ったばかりの車を自爆したんですよ。

当時、太田サロンから家に帰る時に、夜12時くらいまで仕事をしていて、かなり疲れていました。買ったばかりの車だったんですけど、工事現場のポールのようなものにぶつけてしまって。

「やばい、ぶつけちゃった」と思って、安く直してくれるところはないかなと考えたんです。シングルマザーだったし、お金もなかったので。

その時、以前に名刺交換をした夫の名刺を思い出しました。自動車関係の仕事をしていたので、「もしかしたら何とかしてもらえるかもしれない」と思って連絡したんです。

笠原

すごい偶然の出会いですね。それまで連絡は取っていたんですか?

ちゃこさん

名刺交換をしたあとに、一度だけ「ありがとうございました」くらいのLINEをしただけです。その後、2〜3ヶ月はやり取りしていませんでした。

でも、車をぶつけてしまって、名刺を見返して、「この人、自動車関係だ」と思って連絡しました。

そうしたら「車を持ってきて」と言ってくれて。結果的に、夫の関係の方がすごく安く直してくれたんです。今思えば、夫が一部お金を出してくれていたんじゃないかなとも思います。

そこから、ご飯に行くことになりました。

笠原

まさかの始まりですね。

ちゃこさん

そうなんです。私は誘われたと思っているんですけど、夫は「俺はご飯に行こうとは言っていない」と言うんですよ。

もしかしたら私が、誘わせるような言い方をしたのかもしれません。「いつかご飯でも行けたら嬉しいですね」みたいな。そこは今でも、言った言わないがあります。

でも、それが始まりでした。

「付き合うなら結婚前提です。独身証明書を持ってきてください」

笠原

当時、ご主人には結婚願望がなかったんですよね。

ちゃこさん

ゼロでした。全くなかったと思います。

夫も離婚歴がありましたし、私もバツイチでした。私は再婚したい気持ちがありましたが、夫はそもそも婚活もしていないし、結婚したいという願望はなかった。

でも私は、婚活カウンセラーです。しかも再婚願望がある。

だから、お付き合いするなら絶対に結婚目的ですと伝えました。ただ彼女と遊びたいだけなら、私は無理です、と。

笠原

かなりはっきり伝えたんですね。

ちゃこさん

はい。危ないじゃないですか。

夫は結婚相談所の会員ではないので、本当に独身なのか、既婚者なのか分からない。「離婚しています」と言われても、本当かどうかは分からない。

私は過去に失敗しているから怖いんです。

だから、「付き合うなら結婚目的になりますけど、大丈夫ですか」と聞きました。夫は「君とだったらいいよ」と言ってくれたと思っています。

それで、「じゃあ独身証明書を持ってきてください」と言いました

笠原

いきなり独身証明書ですか。

ちゃこさん

まず入会手続きですよ、私の中では。

IBJでは、独身証明書を出さないと入会できません。独身であることの証拠が必要なんです。

夫にも、私は独身である証拠が欲しかった。そうじゃないと付き合えない。過去に同じようなことで傷ついているので。

笠原

ご主人はどういう反応だったんですか?

ちゃこさん

「じゃあ持ってくるよ」という感じでした。驚きというより、淡々と。「戸籍謄本でいいですか?」みたいな。

でも後から聞くと、「面白い女だな」と思ったみたいです。そんなことを言う人はなかなかいないから。

ただ、これを言って離れていく男性もいると思います。独身証明書を持ってきてくださいと言われて、「何それ?」となる人もいる。

でも、離れていくなら離れてください、と思っています。私はこれが本業なので。

7年より、3ヶ月の方が理解が深かった

笠原

交際開始から入籍までは、本当に3ヶ月だったんですか?

ちゃこさん

はい。3月26日に付き合い始めて、6月22日に婚姻届を出しました。

3月26日は、私の両親の結婚記念日だったのでよく覚えています。交際開始が3月26日、婚姻届提出が6月22日。だから、本当に3ヶ月です。

IBJでは、お見合い日から原則3ヶ月でご縁を見極めます。長くても6ヶ月までです。

ただ、IBJの3ヶ月は通常、プロポーズまでの期間です。私たちは入籍まで進んでいるので、もっと先まで進んでいました。

笠原

3ヶ月で結婚を決めるのは、早すぎると感じる人もいると思います。

ちゃこさん

成婚退会した会員さんたちは、口をそろえて「3ヶ月あれば十分」と言います。私自身も、3ヶ月で入籍まで行っているので、十分だと思っています。

もちろん、ただ3ヶ月過ごせばいいわけではありません。

3ヶ月でも、お互いがちゃんと結婚に向き合っていれば、7年で分からなかったことが分かる。私はそれを実証したんです。

7年付き合って知った彼のことよりも、3ヶ月付き合って知った夫の方が、理解は深かったと思っています。

笠原

7年より3ヶ月の方が、密度が濃かった。

ちゃこさん

そうですね。

過去の7年は、今思うと「ただ付き合っていた」んです。「いつか結婚したい」と言いながら、ただ付き合っていた。

でも夫との3ヶ月は違いました。

親にいつ会いに行くのか。いつ入籍できるのか。どうやって生活していくのか。お互いの仕事、子どもとの関係、親との関係、これからどう生きていきたいのか。

そういう話を、ちゃんとしていました。

私が婚活カウンセラーになっていたから、会員さんをサポートするように、自分たちの関係にもIBJ流の進め方を取り入れたんです。

3ヶ月で決めるために必要なのは、テクニックではなく「向き合い方」

笠原

その「IBJ流の進め方」というのは、いわゆるテクニックのようなものなのでしょうか。

ちゃこさん

テクニックというより、向き合い方ですね。

それから、3ヶ月という期間をルール化していることも大きいと思っています。

期限がなければ、5年、6年、7年と延びていくこともあります。いつまでに気持ちを確認するのか、いつまでに結婚観を話すのか。そういうルールがないと、覚悟はなかなか決まらない。

結婚相談所では、例えば宗教の確認をしましたか、健康状態を確認しましたか、どういう生活をしていきたいか話しましたか、ということを確認していきます。

私は、会員さんをサポートしているように、自分にも夫にもそれをやりました。

まるで会員さんとの面談のように、「はい、今からプレ交際ですね」「最初の1ヶ月はこういうことを確認していきます」と夫に説明していました。

笠原

完全にセルフプロデュースですね。

ちゃこさん

そうですね。

交際開始の時点で、私は「絶対に夫しか見ない」とは思っていませんでした。プレ交際のイメージでした。

もうこの人に決めた、となってしまうと、また失敗するかもしれない。だから、きちんと見極める必要があると思っていました。

笠原

最終的に「この人と結婚して大丈夫だ」と思えた決め手は何だったんですか?

ちゃこさん

夫が、私と結婚するために自分から動こうとしてくれたことです。

最初は結婚願望がなかったはずなのに、私の母に挨拶に行く時も、「ちゃこちゃんから先に言わないで。俺が言うから」と言ってくれたんです。

私には子どももいましたが、子どもとの関わりも大事にしてくれました。

最初は私が引っ張っていたはずなのに、いつの間にか、夫が自分から結婚に向かって動いてくれていた。その姿を見て、本当に真剣に考えてくれているんだと感じました。

結婚式の様子
ちゃこさんとご主人の結婚式の写真

一度目の結婚で、確認しなかったこと

笠原

夫婦になる前に、ご主人とはどういう話をされたんですか?

ちゃこさん

今までの人生のこと、結婚や離婚、子育てのこと、親のこと、子どもとの関係、これからどう過ごしていきたいのか。仕事への向き合い方も話しました。

私、一回目の結婚では、そういう話を一切していなかったんです。

でも、いざ結婚生活が始まると、結婚観が全然合わなかった。

デートであんなに楽しく遊べた彼氏なのに、なぜ一緒に生活するとこんなにずれるのか。私はこっちに行きたいのに、相手は別の方向に行きたい。話し合いにならない。

そういうことを経験しました。

笠原

恋愛として楽しいことと、結婚生活が合うことは違うんですね。

ちゃこさん

全然違います。

一回目の結婚では、恋愛的なことしか確認していませんでした。とにかく私は焦っていました。早く結婚して、早く子どもが欲しいと大学生の頃から思っていたので。

当時は、何を確認しなければいけないのか分かっていなかったんです。ただ仲良く付き合っているんだから、結婚してもいいじゃんと思っていました。

でも結婚はそうじゃない。

お金のこと、親との関わり、どういう生活がいいのか、何にお金をかけたくて、何を節約したいのか。そういうことを何も話さずに結婚していました。

結婚相談所の価値は「出会い」だけではない

笠原

結婚相談所というと、出会いがない人が出会いを増やす場所、というイメージを持っている人も多いと思います。

ちゃこさん

もちろん、みんな出会いがなくて入ってきます。結婚したくて入ってくる。

でも、結婚相談所の最も重要なところは、私はそこだけではないと思っています。

結婚相談所の大きな価値は、離婚率の低い結婚を目指せることです。

なぜかというと、結婚観を徹底的に確認するからです。

笠原

結婚観の確認。

ちゃこさん

はい。私は会員さんに口うるさく確認します。

これ聞いた?
これ確認できた?
こういうこと言えた?
大丈夫?

そうやって確認していくんです。私自身が一回目の結婚で失敗していて、結婚観の確認がいかに重要なのか分かっているからです。

笠原

具体的には、どんなことを確認するんですか?

ちゃこさん

カップルによって違います。初婚同士の20代なのか、60代同士なのか、片方が再婚で子どもがいるのか、両方に子どもがいるのか。状況によって確認すべきことは変わります。

ただ、基本的に確認してほしいことはあります。

宗教の有無、金銭問題、健康状態、子どもの希望、家庭環境。どういう結婚生活を送りたいのか、休みが合わない時にどうするのか。

本当にいろいろなことを確認します。

笠原

かなり現実的ですね。

ちゃこさん

恋愛だと、現実的なところに目を背けてしまうこともあると思います。

新婚旅行はどこに行きたいとか、そういう楽しい話ももちろん大事です。でも、「貯金はどうなの?」とか、「子どもが欲しいと言うけど、いつ頃なの?」とか、「もしできなかったらどうするの?」とか、「不妊治療はどこまで考えているの?」とか、そういう話はなかなかしない。

でも、結婚生活にはそういう現実があるんです。

笠原

結婚相談所に入ったら自動的に離婚率が低くなる、というより、そういう確認をするからこそなんですね。

ちゃこさん

そうです。

結婚相談所という出会いの場だから離婚率が低いのではなく、きちんとすり合わせをするからです。

確認をおろそかにしたらダメです。結婚相談所に入ったら自動的にそうなるのではなく、ここの確認が大事なんです。

エプーズモア太田サロン
エプーズモア太田サロン
エプーズモア佐野サロン
エプーズモア佐野サロン

婚活は、人として成長する活動でもある

笠原

ちゃこさんのお話を聞いていると、婚活のサポートというより、コミュニケーションや人間関係のサポートに近い部分もあるように感じます。

ちゃこさん

本当に、婚活サポートだけをしているつもりはないんです。

以前、27歳の会員さんから「この活動をしていて本当に良かったです。実生活の意思決定も積極的になりそうです。本当にいい人生経験だと思います」という連絡をもらったことがあります。

その方には、婚活の相談に対して、「こういうふうにやっていくといいよ」とお伝えしていました。でも同時に、「これは婚活だけでなく、仕事でも、これから出会う人間関係でも、義理の親子関係でも大切な考え方だよ」と話していたんです。

婚活で学ぶ考え方や人との関わり方は、婚活だけの問題ではありません。結婚生活もそうですし、職場の関係もそうです。

笠原

婚活を通じて、人との向き合い方が変わる。

ちゃこさん

婚活は、すごく自分と向き合う活動です。

相手からどう思われたのか、どう言われたのか、すごく感じる活動でもあります。

でも、それを全部「相手が悪い」で終わらせるのではなく、「あなたにも言い方を変えられるところがあったんじゃないの?」とか、「受け取り方を少し工夫できたんじゃないの?」と考えることもできる。

それをお伝えしていくことで、職場でも役立つ。他の人間関係にも役立つ。

自分の考え方や発言の仕方、相手の言葉の感じ方や受け取り方までもが良い方向に変わって、婚活をしているはずなのに人としても成長できた。そこを目指しています。

笠原

ご縁が決まることだけがゴールではないんですね。

ちゃこさん

もちろん、エプーズモアで婚活をして幸せな結婚をすることは大切です。

でも、エプーズモアで婚活したから人として成長できた。その結果、ご縁もうまくいった。そういう活動にしたいんです。

成婚退会後のメッセージをいただく時も、嬉しいのはそこです。

「エプーズモアで婚活して、こういうところが成長できました」と言ってもらえると、ああ、伝わったんだと思います。

ご縁だけではない。婚活をしたことによって得たものがある。それが嬉しいんです。

成婚に近づく人は、素直で、動ける人

笠原

成婚に近づく人に共通する考え方や行動はありますか?

ちゃこさん

素直さは、ものすごく大きいです。

カウンセラーの注意やアドバイスを聞ける人と、聞けない人がいます。

「そんなのできない」「無理」「相手が悪かった」で終わってしまう人は、変化がないんです。

もちろん、本当に相手が悪いこともあります。でも、相手にそういう反応をさせてしまったのは、自分の表情や言い方にも何かあったかもしれない。

そこを考えられる人は強いです。

笠原

自分にも変えられる部分があるかもしれない、と受け止められるかどうか。

ちゃこさん

そうです。

「相手が悪い。俺は悪くない」で終わったら、成長はありません。

でも、「自分にも何かあったかもしれない」「次はこうしてみよう」と思える人は、どんどん成長していきます。

素直さというのは、カウンセラーに対する素直さだけではありません。ご縁に対する素直さもあります。

お見合いが決まった時に、「申し込んだお見合いを受けてくれてありがたい」「申し込んできてくれてありがたい」と思えるか。

この先も大切に見ていきたいと思えるか。

そういう感謝の心がある人は、一つひとつのご縁を大切にできます。

笠原

逆に、うまくいきにくい人は?

ちゃこさん

考えすぎて動けない人ですね。

お見合いの申し込みボタンを押すだけなのに、「この人とお見合いが成立したらどこで会うんだろう」「もし結婚したらどうなるんだろう」と、まだ成立もしていないのに考えすぎて動けなくなる。

一つ気になると、プロフィールの一文がずっと気になってしまう。

そのうち、何を悩んでいたのかも分からなくなってしまう。

でも、それは婚活だけではないと思います。仕事でも、就職活動でも、結婚でも同じです。考えすぎると、結局動けない。

笠原

成婚に近づくのは、素直で、ちゃんと動ける人。

ちゃこさん

そうです。

難しい動きではありません。申し込みボタンを押す、デートに誘う、デートに行ってみる。そういう一つひとつです。

妥協ではなく、「目が覚める」こと

笠原

理想が固まりすぎている方も、婚活では苦戦しやすいのでしょうか。

ちゃこさん

夢を見すぎていると難しいですね。

結婚は現実です。

たとえば極端な例ですが、60代の男性が20代女性にばかり申し込む。50代の女性が20代男性にばかり申し込む。そういうことがあります。

でも、一緒にここから20年、30年生きていく相手です。推し活ではありません。

その時に、「その人とどういう結婚生活を送りたいのか」「本当に居心地よく生活できるのか」を考えてもらいます。

笠原

それは、理想を下げるとか妥協するということではないんですね。

ちゃこさん

私は、妥協だとは言いません。

目が覚めた。気づいた。直せた。

今まで違う方向に行っていたね、ということだと思っています。

「妥協して結婚した」と言うのは、相手に失礼だと思うんです。

本当に自分に合う結婚に気づいていくこと。それは妥協ではありません。

カウンセラーは、自分の価値観を押しつけない

笠原

会員さんと向き合ううえで、特に大切にしていることは何ですか?

ちゃこさん

私の価値観を押しつけないことです。

私の婚活、私の結婚にならないようにしています。

私が選びたい人と、会員さんが選びたい人は全然違うことがあります。私だったら絶対に選ばないと思う人を、会員さんが選びたいと思うこともある。

そこで「その人はダメだよ」と言ってしまったら、私の婚活になってしまうんです。

笠原

友人同士の恋愛相談だと、どうしても自分の価値観で話してしまいがちです。

ちゃこさん

私もプライベートならそうです。友達だったら「その人やめなよ」と言うかもしれません。

でも、カウンセラーとして向き合っている時は違います。

この人はどういう結婚生活を送りたいのか。
どういう人を選びたいのか。
なぜこの人がいいのか。
なぜこの人が嫌なのか。

そこを見ます。

もちろん、判断基準が違うと思う時は確認します。「ここは気になるけど、覚悟できている?」と聞くことはあります。

でも、本人が「覚悟できています」と言うなら、それはその人の結婚です。私が結婚する相手ではありません。

笠原

自分が想像している仲人さんのイメージとは少し違いますね。

ちゃこさん

昔の仲人さんの結婚相談所では、「この人がいい」「この人はダメ」と決めていた部分もあると思います。

でも、私たちは婚活カウンセラーです

その人の婚活をサポートする。その人が目指す結婚をサポートするんです。

小野里ちゃこさんの面談風景
カウンセリング中のちゃこさん

痛みを知っているから、寄り添える

笠原

ちゃこさんご自身の婚活経験は、現在の支援にどう活きていますか?

ちゃこさん

めちゃくちゃ活きています。

婚活経験というより、人生で傷ついたこと、失敗したことが全部サポートに役立っていると思います。

一回目の結婚がうまくいかなかったこと、シングルマザーとして生きてきたこと、年の差婚の大変さを経験したこと、経済的な不安を経験したこと、婚活で傷ついたこと、婚約解消を経験したこと。

いろいろなことを経験してきました。

だから、会員さんが過去に辛い経験をしていても、ただ「大変だったね」と驚くのではなく、「分かる」と思えることが多いんです。

笠原

成功体験だけではないからこそ、寄り添える。

ちゃこさん

そうですね。

過去にこういう経験をしてしまった。そんな自分がどうやって結婚できるのか。幸せになれるのか。

そう思っている人に、「幸せになれるよ」と言える

そこだと思います。

婚活中の辛さというより、その前に傷ついてきたことがある人は多いんです。

「こんな経験をしたけれど、もう一度結婚したい」
「もう一度幸せになりたい」
「でも、なれないよね」

そう思っている人に、「なれるよ」と言えること。それは、自分の経験があるからだと思います。

コンテストの様子
コンテストで表彰を受けるちゃこさん

諦めないためには、環境とやり方が必要

笠原

婚活で悩んでいる方に、最後に伝えたいことはありますか?

ちゃこさん

結婚したい気持ちを諦めないでください、ということですね。

「自分は結婚できないに決まっている」と思い込まないでほしい。

難しいご縁でも、結婚につながった方をたくさん見てきました。もちろん、本人にやる気があることが前提です。

笠原

婚活は辛いことも多いし、時には辞めたくなる気持ちになることも多いですよね。

ちゃこさん

私は、辞めたいという会員さんや休会したいという会員さんを、無理に引き止めません。

やる気がない人をサポートしても、本人が動けなければ難しいからです。

でも、結婚したい気持ちは失っていない。うまくいかなくて苦しいけれど、どうしたらいいか分からない。そういう人はいくらでもサポートしたいです。

結婚したい気持ちがあるなら、こちらも頑張ります。

笠原

ちゃこさん自身も、再婚を諦めそうになった時期があったんですよね。

ちゃこさん

何度も諦めたほうがいいんじゃないか、もう無理なんじゃないかと思いました。

自分の幸せは置いておいて、会員さんの幸せをサポートする側に回ろうと思ったこともありました。

でも、どこかで再婚したい気持ちは残っていました。どこかにいい人がいたら嬉しいと思っていました。

だから、諦めたくなる気持ちは分かります。

ただ、「諦めないで」という言葉だけでは精神論になってしまいます。

諦めないためには、環境とやり方が必要です

笠原

環境とやり方。

ちゃこさん

はい。

「諦めないで」と言われても、何をどうすれば諦めなくて済むのか分からないじゃないですか。

家に閉じこもって祈っていても、出会いはありません。

少しでも結婚につながる可能性のある環境に身を置く。サポートを受ける。一つひとつできることを増やしていく。

そうすると、少しずつ婚活力が上がっていきます。そうやって、諦めない気持ちを続けられるようになるんです。

ちゃこさんの言葉は、決して甘いだけではない。

「結婚したい気持ちがあるなら、こちらも頑張る」

「でも、本人が動くことも必要」

「結婚は、相手が自動的に幸せにしてくれるものではない」

そこには、婚活の痛みも、結婚生活の現実も、自分自身で経験してきた人だからこその厳しさがある

けれど同時に、その言葉には不思議な温かさがあった

7年付き合っても分からなかったことが、3ヶ月で分かった。

その経験は、ちゃこさんに「年数ではなく、結婚に向き合う密度が大切だ」と教えた。

そして今、ちゃこさんはその経験を、会員一人ひとりの婚活支援に変えている。

婚活は、ただ出会うための活動ではない。

自分の望む結婚を知り、相手と現実的に向き合い、時には自分の考え方やコミュニケーションを変えていく活動でもある。

諦めないためには、気合いだけでは足りない。

諦めずに済む環境が必要で、進み方を一緒に考えてくれる人が必要だ。

婚活で立ち止まっている人にとって、ちゃこさんの言葉は、もう一度自分の結婚に向き合うための扉になるかもしれない。

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